元小学校教諭に聞いてきました!「入学前にできる3つのスキルの伸ばし方」
「遊びは学び」
今日は、呉市で開催された「小学校入学に向けて」という内容の研修を受けたのですが、とても勉強になったので皆さんにシェアしたいと思います。
プレゼンターは、昨年まで呉市内の小学校で教員をされていた女性でした。(念のため、お名前は非公開にします!)
この女性は、長年、小学校教員を続ける中で色々な子どもを指導し、「これからは教員の知識だけでは足りないのではないか」という疑問を抱き始めたそうです。そして、昨年早期退職をされ、大学で社会福祉を学び始めたそうです。
今日のお話の内容は、
①小学校での生活について
②普通学級と特別支援級の違い
③入学前に家庭で伸ばせる3つのスキル
①と②は、具体的に「子どもたちは小学校でどのように生活を送るのか」というお話でした。
例えば、「各教科を週に何時間勉強するのか」や「呉市の教育のスタンダート」についてです。これは、普通学級、支援学級問わず、親としても講師職という立場としても、本当に勉強になりました。
ですが、今日みなさんにシェアしたいのは、③入学前に家庭で伸ばせる3つのスキルについてです!
これは、長年小学校教諭として現場に立たれた先生の経験から、
「これをやっておくと、小学校1年生で求められる学習スキルがよりスムーズに付くよ!」
というメッセージです。
そして、この3つのスキルを伸ばすために家庭でできることは、全て親子間での簡単なやり取りなんです。
ですので、「それなら、うちでは既に実践しているわ」という内容もあるかもしれません。
就学前のお子さんがいらっしゃる方は、是非参考にしてみてください♪
小学校入学前に家庭で伸ばせる3つのスキル
- 話し言葉
- 書き言葉
- 数
1.話し言葉
これは、授業でも授業以外でも、自分の考えを言葉で伝えることができるようになるための大事なスキルです。
そのためには、「話したいなあ」という言葉への憧れを育てなければなりません。
この「話し言葉への憧れ」を育てるために、親が工夫すべきことが2つあります。
1.「ふ~ん」と適当に返さず、「ほうじゃね!」と共感すること。
子どもの話には、まずは共感してやること。
これは、コーチングでも学びました。
まず「そうなん!すごいね!」などと共感してやることにより、子どもの「もっと話したい!」という意識が芽生えるのです。
そうすると、人との関わりがおもしろくなり、コミュニケーションスキルの向上に繋がります。
ですが、私は「ふ~ん。」とか「はい、はい。」とかいうことを時々やっています・・・
あと、「今忙しいけん!」というのも・・・
このように忙しい時は、「今忙しいけん、これが終わったら聴くね。」と言うようにしようと思いました。(反省)
2.親が聴き上手になること
これは、子どもがもっと話したくなるように、親が会話を広げるということです。
逆に言うと、子どもが聞いてもいないことを根掘り葉掘り聞き出す「尋問」の様な事はしないということです。
例えば、子どもが
「今日ね、Aちゃんが漢字100点ですごかったんよ!」と言ったとします。
その時に、
親:「ふ~ん。で、Bちゃんはどうだったん?〇〇(自分の子)よりすごかった?」
と聞いてしまうと、あなたのお子さんはどのように感じるでしょうか。
この時、お子さんは自分が嬉しいと感じた超重大ニュースに共感してもらって、お母さんと一緒に喜びたいはずなんです。
それなのに、求めてもいない反応をされた挙句、尋問をされたらどうでしょう。
きっと、がっかりしてしまい、それ以上は話す気が失せますよね。
ですので、子どもが何かを言って来た時には、それを「聴いてやるんだ」という態勢を意識してみてください。
2.書き言葉
書くことでも人に気持ちが伝わるということを見せるには、まず「書きたいなあ」という言葉への憧れを育てることが大事になります。
この「書く」という作業をする前提として、以下の6つのスキルが必要になります。
①机に着くこと
②物や絵が弁別できること
例えば、幼稚園で自分のシールと他人のシールが区別できること。これは、文字を見分けることに繋がります。
③人と言葉でのやり取りができ、「これなあに?」にある程度答えることができること
④日本語101音のうち、1/3が発音できること
⑤ひらがなが20音くらい読めること
⑥手指を使って書く力があること(小さなマスに閉じた〇が描ける)
この6つのスキルが揃ったら字を書くことができます。
子どもが字に興味を持ち、文字らしきものを書いたらしっかり褒めましょう。
小学校に入る前に、鏡文字があっても良いので、自分の名前が書けると良いでしょう。
呉市では、小学校で初めての参観日の時に、
「初めて書いた名前」と
子どもが書いた名前を貼りだすことがよくあるそうです。
3.数
数については、日常生活の色々な場面で対策ができます。
まずは、小学校前にあると良いスキルを6つ挙げます。
① 「同じもの・違うもの」 「同じ形・同じ色・同じ大きさ」など、物の弁別ができること
また、以上の複数の要素が同時に理解できること。例えば、「同じ色で同じ形」。
② 数の「同じ・多い・少ない」が分かること
③ 数の保存性が分かること
例えば、「〇の数と同じだけ置いてね!」が分かること。
④ 数を唱えて、個数を数えること
⑤ 数字を読むこと
⑥ 合成分解ができること
合成: 6は1と5を合わせた数
分解: 6を1と5に分けてみる
これは、1年生で学習する足し算・引き算に必要な要素になります。
特に、引き算の概念は大人が思うよりも難しいのだそうです。
家庭でできる対策としては、おやつタイムにお菓子の数を意識すること。
例:お皿にビスケットを5枚並べ、数を数える。
「5枚あって2枚食べたね。残りはいくつ?」と言って子供に数えさせる。
このように、引き算は、物が無くなって目に見えなくなるから難しいのだそうです。
ぜひ、実生活の中で日常的に対策をしておきましょう!
いかがでしょうか。
私の子どもの場合、1.話し言葉の対策はすぐにできるということがわかりました。そして、2.書き言葉と3.数に関しては、この2つのスキルを身に付ける前提の項目がそろっていないので、まずはそこからのトレーニングだなということが見えました。
娘は年長なのですが、周りにはすでに字が読めたり書けたりする子はたくさんいます。あと、100円を持って自分で計算をしてお菓子が買える子だっています。
このように、年相応にできる子もいれば、私の娘のようにできない子もいます。
ですが、「小学校入学前にどのようなスキルがあった方がいいのか」、「そのスキルを身に付けるには、前提としてどのような要素が必要なのか」を知っておくと、子どもの発達に合わせて不安なく力を伸ばしてあげられます!
そして、この「入学前に家庭で伸ばせるスキル」については、未就学児さんの親子英語レッスンでも取り入れられる項目があるので、参考にしたいと思います♪
発達英語リトミック×親子英語クラスのコラボレーションコース
0~2歳未就園児さん、3~6歳園児さんの各コースあります。